リビジョンスキンケアのレチノール×ビタミンC美容液は効果ある?12週間の変化を解説

目次

はじめに

リビジョンスキンケアの効果まとめ

クリニック専売化粧品(メディカルコスメ)の中でも最近人気が出てきているリビジョンスキンケア!

良い口コミが多いですが、本当に効果はあるのでしょうか?

実は2016年に米国のRevision Skincare社が、レチノール0.5%とビタミンC(テトラヘキシルデシルアスコルビン酸)30%を組み合わせた美容液(さらにペプチドや植物エキスを配合)について臨床研究を発表しました。

この研究では、紫外線による肌老化(光老化)やシミ・くすみがある肌に対し、この美容液がどのような効果をもたらすか検証しています。

この記事では、その試験デザインや主な効果、配合成分の役割、安全性、そして他製品との違いについて、初心者にもわかりやすく解説します。

さらに「レチノールとビタミンCの併用は効果的?」「レチノールの効果はいつから現れる?」といった皆さんの疑問にも答えていきます。

研究デザイン:誰がどれくらい使ったのか?

研究デザイン

2016年の臨床試験は、以下のような条件で行われました。

参加者: 44名の成人女性(光老化によるシワ・たるみ、軽度〜中等度の色素沈着〈シミやくすみ〉がある方)。

試験方法: オープンラベル(一重盲検でなく参加者も研究者も製品を認識)で単一施設にて実施。

使用製品: 2製品からなる美容液の併用プログラム。

夜は0.5%レチノール美容液、朝はビタミンC 30%配合保湿クリームを使用。

レチノール美容液にはカプセル化されたレチノール0.5%のほか、バクチオール(植物由来のレチノール様成分)やオフィオポゴンジャポニカ根エキス(保湿成分)が含まれています。

ビタミンCクリームには安定型ビタミンC誘導体のテトラヘキシルデシルアスコルビン酸(THDアスコルベート)30%に加え、ビタミンE(α-トコフェリル酢酸)やコエンザイムQ10が配合されています。

使用期間: 12週間にわたり継続使用。期間中、昼間は日焼け止めも併用。

評価項目: 開始前(ベースライン)と週4・8・12に、専門家による肌状態の評価、肌の写真撮影、参加者へのアンケート(自己評価)、および刺激症状のモニタリングを実施。

評価指標には、シワの深さや本数、ハリ(肌の弾力)、明るさ・透明感、色ムラ(シミ・くすみ)、肌のキメ・滑らかさなど、光老化肌に関わる様々なパラメータが含まれています。

カプセル化レチノール: レチノールを多孔質のカプセル(カプセル化技術)に閉じ込めたもの。安定性を高め、肌への放出をゆっくり持続させることで刺激を抑える狙いがあります。レチノールは紫外線ダメージによるシワを改善し、表皮の細胞増殖を促してターンオーバーを高め、真皮ではコラーゲン産生を促進して弾力を回復させる効果が知られています。しかし不安定で刺激になりやすい欠点もあるため、この研究では安定化と低刺激化の工夫がされています。

主な効果:シワ・ハリ・明るさはどう変化した?

ベースラインと比較して12週間後の肌の各項目が改善した被験者の割合

12週間の試験の結果、肌のあらゆる項目で有意な改善が認められました。

 参加者の肌状態は、開始4週ですでに多くの項目で良好な方向へ変化し、8週目・12週目には全ての評価項目で統計的に有意な改善が確認されました。

具体的には以下のような効果が報告されています。

シワ・小ジワの減少

専門家の評価では細かいシワが12週間で全員改善し、深いシワも約9割の参加者で目に見えて浅くなりました。

レチノールによるコラーゲン増生効果で、肌の内側からシワが押し上げられたと考えられます。

ハリ・弾力の向上

86%の参加者で肌のハリ(弾力)の改善が見られました。

頬やフェイスラインのたるみが引き締まり、肌がぷるんと弾むような感触が得られたとの自己評価もあります(参加者アンケート)。

コラーゲン産生の促進と保湿成分による効果で、皮膚の厚み・密度も増し、ハリがでたと考えられます。

明るさ・透明感のアップ

参加者の93%が肌トーンがより均一で明るくなったと感じており、専門家評価でも透明感や明るさの向上が確認されました。

高濃度ビタミンCの抗酸化作用で肌が澄み渡り、レチノールのターンオーバー促進で古い角質やメラニンの排出が進んだ結果と言えるでしょう。

シミ・色ムラの改善

顔全体の色ムラ(赤みやシミ)の軽減もみられ、写真解析でも肌の均一性が向上しています。

特に紫外線による頑固なシミに対しても、12週間で目視できる範囲で薄くなったケースが報告されています(軽度〜中等度のシミが対象)。

ビタミンCはメラニン生成を抑える働きがあるため、レチノールとの相乗効果でより強力に色調改善効果を発揮したと考えられます。

肌のキメ・滑らかさの改善: 

90%の参加者で肌の質感(触ったときの滑らかさ)が改善し、ザラつきや毛穴の目立ちが減ったと評価されました。

レチノールが角質層での新陳代謝を促した結果、キメが整ったと考えられます。

また保湿効果により乾燥によるゴワつきが解消された点も寄与しています。

これらの効果は早い人で4週間ほどで実感され始め、8〜12週でより顕著になりました。

試験では全員が12週まで使用しましたが、継続使用するほどハリやシミ改善などの恩恵が大きくなることが示唆されます。

リビジョンスキンケア施術前(左)と12週間後(右)の肌状態

美容成分とその役割:レチノール・ビタミンC・ペプチド

このスキンケアプログラムに含まれる主な有効成分と、その美肌効果について解説します。難しい専門用語はできるだけ噛み砕いて説明します。

レチノール(0.5%)

ビタミンA由来の抗老化成分で、シワ改善のゴールドスタンダードです。

肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進し、コラーゲン産生を増やすことでシワや毛穴を目立たなくし、肌にハリを与えます。

また紫外線によるコラーゲン分解酵素(MMP)の発現を抑制する作用もあり、光老化対策に有効です。

本製品ではレチノールがカプセル化されており、時間をかけて徐々に放出される仕組みです。

この工夫により、有効性を最大化しつつ刺激や不安定さを抑えています。

レチノール濃度0.5%は市販の中では中程度の強さで、初心者でも使いやすいが効果もしっかり得られるバランス濃度と言えます。

初めて使う際は週2〜3回から始め、肌が慣れてきたら毎晩に増やす方法がおすすめです(製品もそのように指導しています)。

ビタミンC(テトラヘキシルデシルアスコルビン酸 30%): 

THDアスコルベートとも呼ばれる油溶性ビタミンC誘導体です。

通常のビタミンC(アスコルビン酸)は水溶性で不安定ですが、THDアスコルベートは油に溶けやすく非常に安定しているため、高濃度配合が可能で劣化しにくいのが特長です。

また弱酸性〜中性の処方(pH5〜6付近)でも働くため、レチノールと同じスキンケアに組み込みやすいメリットがあります。

ビタミンCは強力な抗酸化作用を持ち、紫外線などで発生する活性酸素から肌を守ります。

さらにコラーゲン合成に必要な成分でもあり、レチノールで増えたコラーゲンを安定化させ質の高いコラーゲン産生を助けます。

美白作用もあり、シミやくすみを薄くして肌トーンを均一に整える効果があります。

一般的なビタミンC美容液は10〜20%程度が多いですが、本製品は30%という高濃度配合により、一層肌を明るくする効果が期待できます。

その他の成分

バクチオール(植物由来のレチノール様成分)とオフィオポゴンジャポニカ根エキスも配合されています。

バクチオールは抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、レチノールと似た遺伝子発現を促してコラーゲン産生をサポートする成分です。

さらにレチノールの安定性を高め、効果を高める働きがあるとも言われています。

オフィオポゴンエキスは肌バリアを強化し水分保持を助ける植物エキスで、レチノール使用による乾燥を和らげる目的で配合されています。

これらの成分も含め、5種類の抗酸化成分と独自の植物ブレンドがレチノールの効果を底上げし、長期保湿によって副作用を抑えるよう設計されています。

安全性と刺激性:レチノール初心者でも使える?

結論から言うと、この美容液は概ね安全で良好な使用感でした。 

試験では、肌の赤み、かゆみ、皮むけ、ヒリヒリ感といった刺激症状の有無も定期的にチェックされました。

その結果、有意に増加した症状は「乾燥(肌のカサつき)」のみで、他の刺激指標(赤みや皮むけ、かゆみなど)に統計的な悪化は見られませんでした。

乾燥についても、使用開始4週と8週でわずかに増加が見られたものの、12週目にはベースライン(開始前)レベルに戻っています。

研究者は「レチノール製品導入時に一時的な乾燥が起こるのは予期された結果であり、継続使用で肌が慣れた」と述べています。

実際、参加者の多くは保湿感のある使い心地に満足しており、全体的な製品満足度も高かったと報告されています。

刺激を抑えられた理由としては、

・カプセル化レチノールにより、一度に放出されるレチノール量が調整されマイルドに作用したこと

・保湿成分(オフィオポゴン根エキスやグリセリン等)が乾燥をカバーしたこと

が考えられます。

さらに朝用のビタミンCクリームにも保湿剤やビタミンEが含まれ、日中のバリア機能をサポートしたため、夜のレチノールによる負担が軽減されたのでしょう。

試験では目立った副作用(重度の炎症や吹き出物等)は報告されておらず、レチノール初心者〜中級者でも指示通り使えば十分耐えうる処方と言えます。

もちろん個人差がありますので、肌が敏感な方は2〜3日に一度の頻度から開始し、問題なければ徐々に毎晩へと増やすのが安心です。

また日中は必ず日焼け止めを併用しましょう。

レチノールは紫外線に当たると効果が落ちるだけでなく、肌も光に敏感になるため、SPF対策は必須です。

レチノールの効果は使い始めてどれくらいで現れる?

レチノールの効果タイミング

「レチノール配合コスメを塗ったら、どのくらいで効果を実感できるのか?」これは多くの方が気になるポイントですよね。

一般的にレチノールの効果は徐々に現れるものですが、この臨床試験の結果は一つの目安になります。

本研究では、早い段階の4週間で多くの項目に改善が見られました。

具体的には、4週時点で参加者自身が肌の明るさや滑らかさの向上を実感し始め、専門家の評価でも細かなシワの減少や肌質の改善が確認されています。。

8週間経過する頃には、さらに顕著な変化が現れ、シワの明瞭な改善やハリ感のアップなどが統計的にも有意になりました。

12週間(約3ヶ月)では、冒頭で述べたようにあらゆる面で有意な改善が達成されています。

つまり、効果の実感は1ヶ月目から始まり、2〜3ヶ月でしっかり目に見えてくると考えて良いでしょう。

もちろん個人差はあります。

肌の状態や年齢によっては、もっと早く変化を感じる人もいれば、3ヶ月以上かかる人もいます。

ただ、レチノールは長く使うほど効果が蓄積する傾向があります。

例えば別の研究では12ヶ月間の使用でさらに大きなシワ改善が得られたという報告もあります。

最低でも3ヶ月、できれば半年以上は継続して経過を見ることをおすすめします。

その際、前述のとおり徐々に使用頻度を上げることと保湿・UVケアを怠らないことが、効果を最大化するコツです。

まとめ

レチノール0.5%・ビタミンC(THDアスコルビン酸)30%・ペプチド配合のRevision Skincare美容液の臨床試験結果をもとに、その効果と特徴を紹介しました。

12週間の使用でシワやハリ、明るさといった複数のエイジングサインが有意に改善し、安全性も良好だったことから、初心者から美容医療関係者まで注目に値する製品と言えるでしょう。

最後に、レチノールもビタミンCも「継続は力なり」の成分です。

一朝一夕の魔法はありませんが、使い続けることで数年後の肌に確かな差が生まれます。

今回紹介した臨床試験の知見をヒントに、ぜひあなたのスキンケアに取り入れてみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

監修者:mio 〜美容のせんせい〜

美容皮膚科・美容外科を専門とする現役医師。4年以上にわたり、都内や地方都市の美容クリニックで美肌治療やリフトアップ施術を担当。論文ベースの確かな情報をもとに、読者が安心して美容医療を選べるよう発信しています。

目次