“ノボノルディスク社は、過体重または肥満の人々を対象に、週1回の投与で体重減少効果をもたらす「Amycretin」という新規薬剤の臨床試験(フェーズ1b/2a)を成功裏に完了した。”
*タイトル
*著者、雑誌名、公開年
Novo Nordisk, Company Announcement, 24 Jan 2025
- 研究背景と目的
Novo Nordiskは、新しい治療法として、GLP-1とアミリン受容体を標的とした薬剤「Amycretin」を開発し、肥満または過体重の人々における体重減少効果を評価する臨床試験を実施しました。
- 方法と結果
125人を対象に、週1回の皮下注射で安全性や有効性を評価した結果、Amycretinは最大22.0%の体重減少をもたらし、安全性は既存のインクレチン療法と一致していました。
- 考察と結論
Amycretinは、肥満治療の新たな選択肢としての可能性を示し、Novo Nordiskは今後の臨床開発を計画しています。
今回は、今人気の美容医療分野である痩身治療の最新情報をアップデートします!
次世代の肥満治療薬として臨床研究中の”アミクレチン”の第1b/2a相試験が無事完了し、36週間の投与で最大22%の体重減少効果がもたらされました。
製薬会社ノボ・ノルディスク社による報告をまとめているのでぜひご覧ください。
ノボ ノルディスク、過体重および肥満の人を対象にアミクレチン皮下注射の第 1b/2a相試験を無事完了
デンマーク、バウスヴェール、2025年1月24日
ノボ・ノルディスクは2025年1月24日に、週1回の皮下投与によるアミクレチン(単分子GLP-1およびアミリン受容体作動薬)の第1b/2a相臨床試験のトップラインデータを発表しました。
この試験では、過体重および肥満の患者125名を対象に、アミクレチンを週1回皮下投与した後の安全性、忍容性、薬物動態などを調査しました。
最大36週間の治療期間で3つの異なる維持用量での効果を調査するもので、主要評価項目は治療中に発生した有害事象でした。
アミクレチンの安全性プロファイルは、GLP-1などインクレチンベースの治療法と一致していました。
アミクレチンで最も多くみられた有害事象は胃腸に関するもので、症状の大半は軽度から中等度でした。
平均体重92.7kgの患者を対象に治療効果を評価したところ、
アミクレチンで治療した群は、1.25 mg(20週間)で約9.7%、5mg(28週間)で約16.2%、20mg(36週間)で約22.0%の体重減少を達成しました。
プラセボで治療した人は、それぞれ約1.9%、2.3%、2.0%の体重増加を経験しました。
「過体重または肥満の人に対するアミクレチン皮下投与の第1b/2a相試験の結果に、私たちは非常に勇気づけられています」
と、ノボ・ノルディスクの開発担当執行副社長、マーティン・ランゲ氏は述べています。
「この試験で得られた結果は、以前に確認されたアミクレチン内服製剤の体重減少効果も確からしいことを裏付けています。」
この結果に基づき、ノボ・ノルディスク社は現在、太りすぎまたは肥満の成人を対象にアミクレチンの臨床開発をさらに進めていく計画を立てています。
アミクレチンについて
アミクレチンは、ノボ・ノルディスク社が開発中の抗肥満薬で、GLP-1受容体とアミリン受容体の両方に作用する製剤です。
過体重または肥満の成人および 2 型糖尿病の成人に対する効果的で簡便な治療薬として期待されています。
アミクレチンは、経口投与および皮下投与用に開発されています。
アミリンは膵臓から分泌されるホルモンで食欲を抑える作用があり、痩せ薬としての製品化が期待されています。
GLP-1受容体作動薬は、体重減少効果が認められており、リベルサスやサクセンダ、マンジャロという商品名ですでに市場に出回っています。
ノボ・ノルディスクについて
ノボ ノルディスクは 1923 年に設立され、デンマークに本社を置く世界有数のヘルスケア企業です。
約80か国で72,000人ほどの従業員を擁し、約170 か国で製品を販売しています。
ノボ・ノルディスクはナスダック・コペンハーゲン (Novo-B) に上場しており、ADRはニューヨーク証券取引所 (NVO) で取引されています。